ITとは無縁 レジすらない家族経営の飲食店の儲かる利益戦略とは その3
おはようございます。中小経営者のミカタ! 中小企業診断士の牧野史登です。
本日も読んでくださってありがとうございます。感謝いたします。
今回も、孤独に頑張る中小・小規模企業の経営者の方に、お役立ち情報をお届けしたいと思います。
さてさて、飲食店の利益戦略、第3回目です。
今回はレジ無し店の利益戦略について、お話します。それはこんなお店でした。
◆ ITとは無縁
レジすらない家族経営の飲食店
今回ご紹介する事例企業です。
● 家族経営の和食屋さん
● レジ(売上明細)無し
● お任せ注文多し
これから飲食店を起業される方には、ちょっと信じられないかもしれませんね。でもこれでもしっかり営業されているんですよ。小規模の底力を感じますよね。
レジが無い=売上明細が無いそんな条件でした。
つまり店主と女将の頭の中にしか、注文のデータというかイメージが無いので、
それを頼りにやりました。それでいいんです。やらないより数段マシです。
検討したメニューも、「これ良く出るよね」と思われた12-13個くらいだったと思います。
それでもこんな分析が出来ました。ご覧ください!
さてさて、こんな感じです。
売上を伸ばすべきなのは、AとCですよね。
日本酒は、お客さんの酒量にもよるのですが、ウーロン茶と焼きおにぎりはまだまだ伸びる余地がある、と考えて、こんな戦略を立てました!
◆このお店の戦略
焼きおにぎりとウーロン茶だ!
① 焼きおにぎりをもっと売るには?
〆の焼きおにぎりをアピール。売り文句を考えました!
「お客の8割が注文!熱い緑茶と一緒に、締めにどうぞ!」
実はこれをメニューに大きく載せただけです。
「メニューに大きく」ここポイントです。大きく書かれるとそれだけで販促効果がありますから。
このメニュー改変+宴会の終焉が近いお客様への声がけで、焼きおにぎりの売上が1か月で3倍に!
ウソみたいですよね。でも今まで何もしていないので、それくらい伸びしろがあった、という事なんです。
② ウーロン茶をもっと売るには?
ウーロン茶をもっと注文してほしい。
この目的に向けて立てた作戦は…、お勧め時は酔いが回った後!
お酒が回った頃合いをみて、「ウーロン茶でもお持ちしましょうか?」
お酒を飲まない客だけでなく、飲酒客からのウーロン茶注文が増えましたよ。1か月で1.5倍!
ただし注意点としては…、
無料のお冷やを頼まれないように、先回りして声がけ! です。
(この辺は商売です、お客さんが喜んでくれればいいんです)
◆ そんなこんなで
ITとは無縁のレジ無し家族経営店でも、立派に利益戦略を立てて売上・利益アップに結び付きました。
ご協力をしてくださったお店のご家族に感謝です。
クロス分析、やり始めるまでは心理的抵抗もありましたが、ちょっとやってみて成果が出ると
● 粗利計算もっと正確にやろう
● 他のメニューでも販促考えよう
というような前向きな気持ちが出てきて、支援しているこちらも嬉しかったです。
さてさて、みなさま。
参考になりましたでしょうか。
こうした分析から販促のアイディア出しまで、中小企業診断士の得意技ですので、是非ともご活用ください。
============
さてさて、3回シリーズでお送りしましたが、今回は以上となります。
このシリーズのまとめとして、動画を配信中ですので、是非ともご覧ください!
中小経営者のミカタ!
飲食店はFLR70%で利益を出す&レジすら無い小規模店の利益戦略!
本日は以上です。
本日も、最後まで読んでくださってありがとうございます。
感謝いたします。