結局、自社の強みなどなかった
少し前に新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言が
解除されました(私の住んでいる愛知県では)。
私の支援先の事業者さんたちも、これから落ちた売上を
回復させようと頑張っておられます。
そんな支援の中で、改めて見つめ直しているのが自社の強みです。
◆ 果たして強みはあったのか?
駅前の良質な立地にあるパン屋さんがあります。
最高の立地が大きな強みでしたが、今回の緊急事態宣言で、
学校が休校になり自宅勤務になり休業要請になり、
駅の利用者が減ってしまい売上が落ちました。
そして宣言解除後、売上は少しずつ戻ってきています。
しかしまだ以前の水準には届きません。
そして強みだった立地が、いまは家賃負担として重くのしかかっています。
◆ 強みは誰のものか?
立地はもちろん強みです。
「マーケティング4P」視点で言うと販路戦略の1つです
(マーケティング4Pは検索していただくと懇切丁寧な
説明が出てきますので、そちらをどうぞ)。
そして、この良質な立地という販路以外に、
このお店は強みを磨く必要がありました。
例えば、駅の反対口にでる人が、
少し遠回りしてでも買って帰りたい
おいしいパン(商品力そのものです)。
例えば、つい顔を見たくなるような
明るい接客のできる店員さん(販路->人的販売)
例えば、金曜日に、翌日の朝食として
買い置きしたいようなお得な朝食セット(商品->セット販売)
恵まれているうちに、こうした点を
もっと伸ばしておけば、と思います。
でもそれができる人は、なかなかいません。
多くの人は(私も含めて)困ってから考えます
(そして発想が小さくなりがちです)。
結局、このお店の強みとは、
他社(大家さん)に依存した強みでした。
しかしながら、それがわかったことは収穫です。
いまこのお店は、お客さんが買いに来てくれる
商品を作るにはどうしたらよいか、
を真剣に考えています。
このお店にとって、大きな一歩です。
このように、自身の強みというのは、
案外自分では見えにくいものです。
強みを理解するためには、どうしたらよいのでしょうか。
解説している動画がありますので、よろしければどうぞ。