民主主義か、独裁か

2代目社長の支援をしています。いわゆる後継者支援、というものなのですが、私がご縁のある2代目社長(3代目もいますので後継者と呼ぶのがふさわしいのですが、分かりやすいので2代目と呼ばせてください)には、イケイケな方が少ないという特徴があります。

今日はこの点についてお話します。


◆ 創業社長は独裁者だったが

こんな事を書くとどこかからお叱りをうけそうですが、私の経験上、創業社長は独裁者の傾向が強いです。ただしそれが悪いとは全く思っていません。ある種当然だとすら思います。徒手空拳でひとり身から事業を起こして従業員を雇うまでになったのですから。そして、中小企業だと大企業と比較して優秀な従業員を集めることも困難ですから、必然的に社内のひとに相談するという部分が少なくなります。


こうした創業者(まあ父親ですね)を見てきた2代目(まあ息子ですね)には、「父の独裁を継ぐ」といって社長になる人はほぼいません。大概は、自分の能力を過信せずベテランや同世代の社員の意見を程よく尊重し、ひとの意見も踏まえて意思決定を行う社長になる事が多いです。いわゆるソツの無いタイプです。

 

◆ 民主主義の限界

民主主義か、独裁か。別にイデオロギーの話をするつもりはありませんし、どちらが優れているというものでもありません。一長一短があります。どちらかが完全に優れていれば、劣っている方は廃れるし存続できないわけですから、現在でも両方が存在している事が、一長一短がある証です。

そしてここで私が触れておきたいのは、民主主義の限界です。
それは時間がかかること、そして責任が不明確になりがちなことです。



これは中小企業の強みと相反することでもあるので、2代目社長には必ず伝えます。民主主義も良いですが、万能では無く限界もあります、と。そして余計な事ですが、自分自身の「経営者としての自信の無さ」を補うために民主主義を採るなら、この限界は必ず理解してください、と。

この民主主義の限界が、2代目社長に「決断力のない社長」というレッテルを貼ってしまうことになるかもしれません。その時は、確実に創業社長と比較されて劣後されてしまいます。


それを避けるためにどうすれば良いか、はまた別の機会にお話したいと思いますが、さて、あなたはどうすれば良いと思いますか?是非、ご自身でお考え下さい。


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