小規模事業者持続化補助金 自力で書く前に考えるべきこと
事業者さんが初めて申請書を書いたら
本日は小規模事業者持続化補助金についてです。
私は今年、事業者さんが作った小規模事業者持続化補助金の申請書を20-30件くらい拝見しています。
正直「良く書けているなあ」と感じる方は10-20%くらいです。
良く書けていない方で(失礼!)、2-3回書き直して持ってきてくださる方がいらっしゃいます。
正直申し上げまして、最終版の印象は「五分五分かなあ」というものです。
五分五分までに何時間を費やす?
この『五分五分』レベルまで持ってくるのに、平均でおおよそ20-30時間くらいかかっています(わたし調べです)。
それに加えて私のような窓口に費やす時間も考えると3回来訪で往復時間も含めて、5時間くらいはかかると思います。
そうしますと、トータルかかる時間は…、
作業平均25時間+窓口5時間=30時間
というところです。 30時間…、1日5時間で6日間ですよね。大きいなあ…。
ちなみに、そこまで時間をかけても落ちてしまった方の申請書に関して、過去にこんな記事を書いています。
全体の採択率と自力作成の採択率の関係
持続化補助金の一般枠ですと、前回の税対採択率が約65%でした。ちょっと以下に引用してみます。
中小企業庁
令和元年度補正予算「小規模事業者持続化補助金」の「一般型(第2回締切分)」の補助事業者が採択されました
令和元年度補正予算中小企業生産性革命推進事業として実施している「小規模事業者持続化補助金」の「一般型」について、令和2年3月10日から、6月5日(第2回締切)まで公募を行い、申請のあった19,154件について外部有識者による厳正な審査を行った結果、12,478件の採択事業者を決定しました。
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/shokibo/2020/200807jizoku.html
採択数12,478件 ÷ 申請数19,154= 採択率65.2%
そして前述の通り素人さんが窓口でプロの助言を受けてつくった申請書の採択率は40-45%前後です(わたし調べです)。
ちなみにプロが作れば採択率ほぼ100%です(コロナ枠でも一般枠でも)。
私の周囲を見渡すと、悪くても90%程度です。ちょっと通りにくそうな難しい事案を引き受けた方などが、90%程度になります。
わたしは、『プロにお支払いする費用がもっていないのでご自身で書く』という考えは悪くないと思っています。
それが出来る方であれば。
一方で、こういう方はプロに頼んだ方がいいなあ、と感じています。
プロに頼んだ方が良い、と感じる事業者はこんな人
①ご自身で書いてみて『こりゃだめだ』と思った方
慣れない方は、申請書が形にならずに、時間ばかりを浪費します。そして申請書作成というお仕事に最後まで慣れずに、途中で辞めてしまう方もいらっしゃいます。
こうした方は、諦める前に『プロに頼む』という選択肢をご検討頂く事をお勧めします。諦めたらそれこそゼロのままですから。
②絶対に1回で(もしくは今回)採択されたい方
一発必中を目指すなら、期待値45%の自作よりも、期待値90%以上のプロを選択するのがお得です。
③複数年を見据えて補助金を活用したい方
特に、『複数年活用』をお考えの方には、プロに依頼することをお勧めします。
それは『1回はプロに書いてもらって、次回からはそれをひな型に自分で書く』というのが、私のお勧めパターンだからです。
これについて、もう少し詳しくお話します。
複数年で考えるべし
単年度・短期間で考えると
『50万円の補助を貰う為に〇万円(10万円くらいが多いみたいです)を払うのは…』
と考える事業者さんもいらっしゃいます。
これはその通りなのですが、今後5年間毎年申請して補助金を貰う、と考えるとどうでしょうか?
50万円x5年=250万円 ですよね。
この250万円を5年かけて補助してもらい、ビジネスを拡大させるための費用と考えるとどうでしょうか?
商売を長い目で見ることができる方は、この点が違っています。
おまけ 加点項目について
私は一般枠の加点項目に関して、労力をかけてまで取ることはお勧めしていません。
正直、50万円の補助金で(一般枠ですが)、賃上げ加点や経営力向上計画加点は、割に合わない、と考えます。
既に賃上げをする予定がある、経営力向上計画を取得済みである、という方にのみお勧めしています(そりゃそうですよ)。
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