経営コンサルタントは誰の味方か
結論から言いますと、コンサルタントは、会社と契約を結んでいますので、社長の味方です。
残念ですが、従業員さんの味方ではありません。
ただ、従業員の味方になれないコンサルはいけません。矛盾しているように聞こえますが、事実です。
今回はそれができなかった残念なおはなしをひとつしますね
先日、人事系が得意なコンサルタントの方からこんなお話を聞きました。
この方は、介護施設で職員の悩みを聞くカウンセラーの仕事を契約しました。
職員さん15名くらいと個別面談をしたところ、社長が非常に頼りにしていたリーダークラスの職員さんが「実はやめようと思っている」と打ち明けられました。
さて、このカウンセラーさん、どんな対応をしたでしょうか?
◆ 味方であっても奴隷では無い
このカウンセラーさん、恥を忍んで失敗談を話してくれました(ありがとうございました)。
「辞めようと思っている」と打ち明けられたリーダー職員さんを、その場で説得してしまったそうです。
「これからみんなで頑張っていこうというときに、あなたがそんな事でどうするの」みたいな感じです。
これはいけませんね。誰の味方にもなれていません(もちろん本人談です)。
このカウンセラーさん、社長に「介護職は人が大事、なので職場の問題を解決して、生産効率を上げたい」という意向を貰っていたそうです。なので、説得に走ってしまったのですが、初動で失敗しています。お話を聞いたとしても、どうするかをその場で言う必要はありません。社長の意向に沿う気持ちが強すぎました(もちろん本人談です)。
さて、従業員の皆さん。
コンサルタントは社長の味方です。それは間違いありません。会社を良くするために来ていますから。
ですが社員をこんな風に頭ごなしに説得するコンサルは誰の味方でもありません。社長の味方で、会社を良くするために、社員に味方するのが、理想のコンサルです(もちろん私もそれを目指しています)。時には社長にも社員にも厳しい事をいいますが。
是非、ご自身のお立場でコンサルタントを見極めてください。こいつは誰の味方かな、と。
ちなみに、この方ではありませんが他にも酷い事例がありましたので、こんな動画でご紹介しています。
コンサルタントに騙されたくない方にお勧めしています。