時間単価を上げるための『やめる仕事』の見極め方

自前主義がおちいる落とし穴



私は公的機関の経営相談窓口の仕事をすることがあります。

基本は無料相談ですので、いろいろな方がお越しになります。どちらかというと経営の厳しい方が多いかな、と思います。

こうした「経営が厳しい」方々とお話する中で、違和感を覚えることがあります。

例えばこんなご相談です。

・HPを自作したのだがうまくできない
・チラシを配ったのだが反応が無い
・補助金の申請書を書いたので見てほしい


ご自身の本業以外の分野で試行錯誤されている中でのご相談です。

試行錯誤自体は成功のために必要な過程ですので大いに推奨しますが、ここでしたいのは『そもそも自力でやります?』というお話です。

自力でやるのは生産性の低い人



私はこうした方々が作ったHPもチラシも申請書も拝見しました。

勿論、素人さんが初めて作ったので出来は素人レベルです。厳しいかもしれませんが、この状態で結果が出るとは思えません。

こうした方々は経営が厳しいのでプロに頼む余裕が無い事は百も承知ですが、それでもプロに頼むことを私はお勧めします。

理由は、お金がもったいないかもしれませんが、時間はもっともったいないからです。

もしあなたが『時間はあるけどお金はない』のであれば、あなたの生産性は低いと言わざるを得ません。

それはこういうことです。

時間単価で比較する



例えば40時間使って補助金の申請書を自力で書いた方。
プロに頼めば20万円だったとします。


40時間使って20万円節約したわけですから、あなたの時給は5,000円という事ですよね。

一方、この40時間を使って本業で稼いだとしたらいくら稼げますか?

きっとそれは5,000円以下のはずです。本業で1時間5,000円以上稼げるのであれば、申請書など書かずに本業でお金を稼いでいるはずですから。

ご自身が好きで始めた本業で、『本業以外のお仕事』以上に稼げるのであれば、誰でもそちらを選びます(よね)。

労働生産性が低い人に必要なこと



あなたがやるべきことは、HPを自力でつくることでも、チラシを自力でつくることでも、申請書を自力で書く事でもありません。

いかに自分の時間単価を上げるかを考える事です。

私は強調したいのですが、自分にしかできない本業をおろそかにして、他の人に頼める『作業』を自前ですることは、経営上、正しい事でしょうか?

「そんなこと言ったって『無い袖は振れない』んだから、無いものは払えないんだよ」という反論もあるかもしれません。


その通りです。そこまで困っていれば仕方ありません。

でもそうであれば、目的を明確にすることをお勧めします。


自力でやるなら「労働生産性を上げる」ことを目的にする



自力でやる目的をどこに置くか。これが決定的に重要です。つまりこういうことです。


「HPは自分がやりたいタイミングでタイムリーに更新できるようにしよう。そうすれば新着情報を直ぐに更新できるようになる」

「チラシは反応を見ながら、何度かテストをしてみよう。経験を積めば、効果的なチラシをやりたい時にすぐに配れるようになる」

「補助金は毎年申請しよう。そのために自力で出来るようになろう」


せっかく自力でやるのであれば、目先の作業だけで終わらずに、一段高い目標をもつことが大切です。そうすれば苦手なこと、初めてのことをやるときの、大変な気持ちも変わってくるかもしれません。

こうした目標が持てないのであれば、やはり「自力」はお勧めしません。
自力を脱しなければ本業の利益は出ない、と私は考えているからです。



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