『我慢』にこそ価値がある
私は経営コンサルタントですので、事業者さんと1対1でお話する機会が多いです。お付き合いが長い方もいますし、初対面で一期一会という方も多いです。
初対面の方との接し方で気を付けることはいくつかあります。私の場合は何はともあれ「
親切・丁寧に接する」ことを大切にしているのですが、一方でこんなことも心がけています。
質問に答えない大切さ
「補助金の内容について教えてくれ」と早口で良く喋る相談者さんがきました。
この人は一般的に接しにくいタイプの方でした。聞かれた内容を教える事は簡単なのですが、何に使いたいのかを聞く事にしました。
余談ですが、接しにくい方いますよね。私はこんな経験もあります。
さて、話を戻して、補助金の使い道はこんなお話です。
タウン誌に広告を出しているが集客が落ちている。今は集客するならネットだ。〇〇(有名な広告サイト)に月〇万円で1年間広告を出そうと思っている。それにこの補助金が使えるのか?
聞けば本当の悩みがみえる
なるほど、ネット広告したいのですね。ここで終わってはいけません。話はもっと掘り下げて聞くほど、本質が見えてきます。
実際、ただ質問に答える人と、お悩みを解決する人では、価値が異なります。
今回の場合はこんな質問をしました。
・御社に来るお客さんはどんな方ですか?人数は、年齢層は、受けるサービスは、客単価は?
・来客の新規・既存の比率はどのくらいですか?
・広告で集客した後の自社HPには、売りたいものが分かり易く載っていますか?
手元のパソコンでこの会社のHPや、広告を出したい〇〇の競合店を見たりしながら話をしました。
ここまでくると、この方は明らかに口数が少なくなり、顔つきも変わりました。「〇〇に広告を打つだけでは期待する効果が得られないかも」と思い始めたようです。
当初の自分が知りたかった以上の事がわかるかも、と思ったのですね。コンサル(相談を受ける人)としての価値が上がった瞬間です。
ここでいう価値とはつまり、こういう事です。
聞く事は我慢すること
自分が知っている事は、直ぐに答えてしまいがちです。
加えて、概ね人間は仕事を「早く終わらせたい」と思いがちです(給料をもらって働く場合は特に)。
ですので、質問に答えてしまいがちですし、掘り下げて聞くのは面倒です。
そうです。聞く事とは我慢することなのです。
でもこの我慢が価値を生むということでもあります。しかも今の時代、我慢できる人が減っています。
流行らないけれど大事なのは忍耐
『好きな事をして生きていこう』という考え方に私は賛成です。私もそうして生きています。すくなくともそのつもりです)。
そしてその中には『好きな事だから大変なことでも耐えられる』という側面があります。深夜12時まで働いても、好きで没頭していればそうでない場合と比べて負担感は少ないですよね。そういう事です。
なので私は「好きな事にも忍耐は必要」だと思っています。
だけれど今世、どうやら『忍耐』や『我慢』は嫌われるようです。特に短期間で結果を出したがる方からは(という気がします)。
余談ですが、私は演歌が好きです。ただ今世演歌が廃れてきたのは、こうした傾向が強まったからかな、と感じています。演歌というのは「私はこんなに好きなのにあなたは振り向いてくれないのね」というような我慢の歌ですから。
話を戻しますと、比較的短期間で仕事を辞めてしまう傾向のある方の中には、こうした忍耐に向かない方がいるのかもしれませんね。
好きな事こそ『努力』と『忍耐』が必要だと私は考えています。
そしてこの『努力』と『忍耐』は流行らないからこそ、それをできる人間が抜きんでると私は思います。
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