経営者の凡庸な行動とウイスキーの原酒不足
突然ですが、ウイスキーの需要が世界的に高まっています。
日本では国産ウイスキーの原酒不足から、一部銘柄(「山崎」や「白州」など)が入手困難になっています。
また出荷量を確保するため、年数を重ねて熟成させることができず、「12年」などと年数表記されていないウイスキーの流通も増えています。
かくいう私もお酒はさほど飲みませんが、ウイスキーが『主酒』ですので、こうした状況が続いて、不自由な思いをしています。
ただ私は、原酒不足を嘆くよりも、その『行動』に注目しています。
人気銘柄は一部に限られている
さて世界にはウイスキーの銘柄が5,000種類あると言われています。
そしてその中のわずか1割がシングルモルトウイスキーだと言われています。
一方で現在入手困難になっているシングルモルトウイスキーの銘柄は、一部の人気ブランドに限られています。
前述の通り、国産であれば「山崎」「白州」、スコッチなら「マッカラン12年」などですね。価格も勿論高騰しています。
で、それが何かといいますと…、
『こうした状況でどのような行動を取るか』で経営の腕が分かると思うのです。
例えばそれはこういう事です。
環境の変化に対応できるか?
現在は、かつてのように人気銘柄の12年ものが町の酒屋さんでは買えないわけです。
しかもウイスキーは12年物であれば、熟成年数が最低12年ですから、ウイスキーメーカーが増産したとしても供給が緩和されるのは最低でも12年後なのですよ(マジか…)。
こうした環境の変化に対して、例えばあなたがウイスキー好きなら何をしますか?
ちょっと想定してい見ますね。
おそらく、選択肢はこんな感じだと思います。
① 高いお金と手間暇をかけて、入手困難な銘柄を購入する
つまり今までの行動パターンを変えない人です。
メリットとデメリットはこんな感じだと、私は思います。
メリット
お気に入り銘柄を入手できる
デメリット
いままでよりも費用と時間がかかる
② お気に入り銘柄にこだわらず代替品を探す
新しい行動に移る人です。
ウイスキーは飲みたいが、費用と時間をより費やす事はしたくない。
しかも入手困難な状況が12年も続くと考えると、入手しやすい代替品を探した方が良い、ということです。
なにせウイスキーは世界に5,000種類もあるのですから。
メリット
高い費用を費やさなくてよくなる
デメリット
新たなお気に入り銘柄にたどり着くまでの手間ヒマ
③ウイスキーそのものをやめる
これも新しい行動に移る人です。ただし『競合』を避けて、より供給が潤沢な新天地に移る、ということですね。
メリット
新しいお酒の魅力をしることができる
デメリット
好きなウイスキーを飲む機会が大幅に減る
自分に会うお酒を探すことに手間がかかる
こうしてみると…、デメリットには程度の差こそあれ、全て「手間ヒマがかかる」が含まれます。
何かに対応するには手間ヒマがかかるのは当たり前、ということですね。
それに対してメリットは選択肢によってそれぞれ違います。まあこれも当たり前ですよね。
さてどうするのが良いか?
私はこう考えるのですが…、
3つの選択肢に、それぞれ優劣はありません。
ご自身にとってどれが最も心地よいかだけです。
つまりご自身にどれが最も合うか、好きか、楽しいか、という尺度ですよね。
楽しいければ頑張れますから、その選択肢がもっとも結果が出やすいと考えます。
大切なのは『どれを選ぶか』ではなく、『立ち止まって考えたか』です。
何も考えずに①を選ぶようでは、たとえ(偶然)良い答えを手にするかもしれませんが、こうした幸運は長くは続きません。
立ち止まって考えた上で出した答えであれば、間違っていたとしても『なぜ間違えた?』の検証ができますよね。
私が前段で
『こうした状況でどのような行動を取るか』で経営の腕が分かる
と書いたのは、こういう事です(『どの選択肢を選ぶか』とは書いていませんよね)。
そういう事です。
あなたが経営者であれば、是非、一度立ち止まって考えて下さい。
例え間違ったとしても、きっと間違い(≒失敗)が成功への一里塚になりますから。
関連記事
人気記事
中小企業の売上アップ、特にお店の売上拡大に特化したメルマガを発行中!
中小経営者のミカタ!公式メルマガは登録無料! ->詳細はこちら
中小企業の売上アップ、社長の器、お店のお悩みと解決方法の事例など。成果報酬コンサルタントが提供した支援を成果を公開中です!
直ぐにご登録されたい方はこちらからどうぞ。