仕事に慣れることはこんなに恐ろしい
今回は慣れとは恐ろしいというお話です。
自分自身の卑近な例として、事業再構築補助金で中小企業診断士がバブルになっているお話を例に出します。
事業再構築補助金のバブルに沸く人達
中小企業診断士がにわかに忙しくなっているようです。
バブルと言っていいのではないでしょうか。
事業再構築補助金(経済産業省)の申請支援がその背景にあります。
今年1年で55,000件を採択するというのは、持続化補助金並みの件数です。
中小企業診断士が引っ張りだこになるのも仕方ありません。
(私は個人的にあまりこのお仕事に乗り気ではありませんがそれはここでは書きません)
『中小企業診断士に電話したがつながらない、折り返しも無い』
『忙しそうで電話の態度が横柄だった』
こうした背景からとかというお話を、経営相談窓口でちらほら聞くようになりました
うーん、いけませんね。。。身につまされます。
事業再構築補助金の依頼に驕ってはいけない
中小企業診断士は『足の裏の米粒=取っても食えない』と言われた資格です(過去形です)。
実際そんなことは全くありません(と私は感じています)。
きっと食えなかった人達がそういうことを言うのでしょう、と私は思います。
ただし誰でも食えるわけでは無いのも事実です。
ですので、腕前が必要ですし本人の努力も必要です。
一方で事業再構築補助金のバブルでそんな努力を忘れてお仕事の依頼をないがしろにしている方がいることは残念なことだと思います。
『先生』と呼ばれるとすぐ天狗になる
と、ある競馬の調教師の方が言っていたのを思い出しました。
そうですね、国の施策で瞬間的に補助金の仕事が増えて、天狗になってしまった先生がいらっしゃるようです。
本人はそう思っていなくても、『電話が繋がらない』と仰っていた方がそう感じているのですから、それが顧客の評価です。
慣れは謙虚さを失わせる
三浦綾子さんという小説家がおられます。
1999年にお亡くなりになっておられますが、素晴らしい作品を残された方です。
私は雑誌『致知』を購読しているのですが、その手帳の中にこんなお話があります。
少々長いのですが、引用させて頂きます。
馴れるということは何と恐ろしいことであろう。
馴れることによって、感謝すべきことさえ
不満の種になってしまうのだ
三浦綾子
1964年、処女小説『氷点』で世間の話題をさらい、以後『塩狩峠』など人間の罪と救済を題材に数多の著書を残した三浦綾子さん。
24歳で肺結核に罹り、13年もの療養生活を余儀なくされながら、そのただ中で夫の光世氏と出逢い、二人三脚の著述活動に入ります。
療養中のある日。見舞い人の多くが土産を持ってくる中、一人の女性が何も置かずに帰っていった。その瞬間「ケチな人だわ」という思いが頭を過り、いつしか卑しく成り下がっていた自分に慄然としたといいます。
自他を含めて人源を見つめ続けた三浦綾子さんの言葉は、人間の陥りやすい誤謬を衝いて私たちに迫ります。馴れることなく、感謝すべきことを不満の種にしないよう、心を見張っていきたいものです。
そうですね。私もそう思います。
バブルに沸いて仕事が来ることが当たり前、と考えている中小企業診断士は電話が鳴ることに不満をもち、折り返しもしない状態です。
かく言う私もお恥ずかしながら
お恥ずかしながら私もそれに近い経験があります。
お仕事の契約が無事終わって満足していたのですが、その後も依頼主さんから問い合わせの電話が何度もあります。
「あとは参考資料を見てやっていただければ大丈夫ですよ」といって参考資料をおわたししてありますが、質問の内容は明らかにその資料に書いてあることばかりです。
そのことに気づいていただきたかったので『資料は読まれましたか?』と質問の都度きいていますが、効果がありません。
数を重ねてくると正直煩わしいという気持ちも出てきます。
そんな時に前出の三浦綾子さんの言葉を思い出して、反省しながらこの記事を書いています。
私もまたまだ未熟ものですから。
(この記事を書いた後、その方には念のため『その後いかがですか?』メールをお送りいたしました。
ポチっとしてくださって、どうもありがとうございます。
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