他責に逃げ込む

新型コロナウイルスの影響からもう2年

ここ2年ほど、もっとも多い相談は『コロナで売上が落ちた』というものです。

新型コロナウイルス感染症の影響は大きく、本当に多岐にわたる業種の方からご相談を受けます。

『こんな分野にも影響が』と思わされることもあります。

新型コロナウイルスの甚大な事業主さんにとってはいわば青天の霹靂です。

突然外出の自粛が始まり、人流が減ってお店にお客が来なくなりましたし、海外での感染者の増加で輸入や資材の調達が滞る事態となりました。

こうした影響を受けている事業者さんの相談に対しては、まずは政府が行っている特別貸付や利子補給、協力金や給付金などの制度を紹介しながら、急場をしのぐことをお勧めしてきました。

そして新型コロナウイルス感染症の影響、というのは環境の変化はもちろん事業者さんの誰のせいではありません。

他責に逃げ込む

感染性の影響が拡大していた時期は『新型コロナウイルスの発生を隠した国のせいだ』、『政府の対応が遅れたせいだ』という言葉がよく聞かれました。

一面、その通りかもしれませんし、ビジネスに於いては理不尽とさえ感じる環境の変化ですから、当然の反応です。

こうした『国が悪い』『社会が悪い』という言葉は『他責』である、という主張です。

そしてこの『他責』に逃げ込んでしまった方々は、この2年間で果たして何があったでしょうか?

誤解の無いように付け加えますが、政府の自粛要請に補償を要求するのは原因と結果の面から当然です。

継続と改善

先日、とある宿泊施設の方にお会いしました。

観光地にある宿泊施設を経営されており、コロナ前は外国人観光客も多い場所でした。

コロナ後は売上が90%下がる月もあるなど、もはや小手先の工夫でどうにかなる状況ではありませんでした。

まずは従業員を守るために雇用調整助成金を活用し、扇子を折りたたむように事業を一定期間お休みし、お休み後には減少した売上は近隣客の獲得で下支えするなど、能動的に動いていらっしゃいました。

その効果もあって損失を最小限に抑えました。現在客足は戻りつつあり負債を大幅に増やすことなく経営を立て直しつつあります。

『既に最悪期は脱した』と仰っておられました。たくましい限りです。

こうして要約して書くと簡単に思われますが、実際には夜も眠れぬ日々の中で考え抜いて努力を継続されてきたことに、頭が下がります。

『直ぐには良くならない』

と見通しを立てて、行動されたこの方からは、環境や他人のせいにしない覚悟を感じました。

『自分のことだからね』とさらりと言えるところに、その覚悟の一端を見た気がします。

「いいね!」と思って下さったら、ポチっとお願いします。
応援してくださってありがとうございます。


経営者ランキング

関連記事

人気記事

中小企業の売上アップ、特にお店の売上拡大に特化したメルマガを発行中!

中小経営者のミカタ!公式メルマガは登録無料! ->詳細はこちら

中小企業の売上アップ、社長の器、お店のお悩みと解決方法の事例など。成果報酬コンサルタントが提供した支援を成果を公開中です!
直ぐにご登録されたい方はこちらからどうぞ。