悩むだけ無駄なのか?

経営相談窓口をしておりますと、いろいろなご相談を受けております。

そして悩む人の多くは行動が伴っていません。

ですので私は行動するための一歩を踏み出せるような相談を心がけています。

悩みが生じるのは余裕が出てきた時

97歳で現役の薬剤師をなさっている比留間榮子さんという方がいらっしゃいます。ギネスブックにも認定されている、とても有名な方です。

戦中戦後の厳しい時代を生きてこられた比留間さんはこう仰っています。

『戦後のようにみなが貧しくて、目の前の仕事に懸命に打ち込んでいる間は、悩む暇すらなかったということ。悩みが生じるのは、豊かになって命の危険がなくなり、余裕が出てきた時』

(致知2021年8月号)

私もそう思います。

こんなことを話すと『自分は悩んでいるけど余裕なんて全くない』という反論を受けそうですが、そうではありません。

少なくとも経営相談窓口にお越しの方は、そこで相談できる余裕があるから来ているわけです。

1か月前の悩みを覚えていない

一応、私も悩みや困りごとはあるのです。

そしてそれは自分の脳が『勝手に』作りだしている場合が多いことを知っています。

例えば自分が1か月前に何を悩んでいたか、覚えていますか?

私は覚えていません。

でもメモを取っていますので、それを見返すことはできます。

ちょうど1か月前のメモがありますので、見返してみました。

1か月前のお悩みのは『お金が足りないこと』でした。

欲しいものを全て買うと20万円近いお金が必要でした。

そこで私は『さて、どうしようか』と悩んでいたようです。

具体的には、欲しいものに優先順位をつけて買う順番を決めていました。全部で10個くらい欲しいもの(というか必要だと思っていたもの)がありました。

そして1か月後、そのうち購入したのは1個だけ。金額は2千円です。

その結果、何も困っておりません。

購入した1個はワイヤレスイヤホンです。

3万円くらいかかる…、と頭を抱えていましたが、結局2千円のものを購入。なんの問題も無く使っております。あーよかった。

1つ行動に移した結果、他の物を欲しいというお悩みは目の前から消え去りました。

行動が悩みを解決する

悩みは自分の脳が作りだしています。

人間の脳は考えることが得意なので、考えれば考えるほど、いろいろな可能性(というかリスク)が拡がり更に悩みは深くなります。

ですので、私は行動に移しました。まずは1つ購入する、ということでした。

しかも20万円もかけていません。使ったのはたったの2千円です。

これで他の欲しいもの(必要だと思っていたもの)は、忘却の彼方です。メモを見なければ思い出せないのですから。

悩むだけ無駄

でもそんなことはご本人に面と向かって言えません。

ですから私は、悩みを考える暇をなくすために、1つでも行動に移せることを助言しています。

そして実際に、行動に移した方ほど結果がでて良いサイクルが回るようになりますので。

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