苦しい資金繰りには
はい、資金繰りですね。
資金繰りをするには、まずなにをおいても資金繰り表をつくることです。
この表を作らずに資金繰りをするのは、地図も持たずに初めての観光地に行こうとするくらい無謀です。
目的地にたどり着くまで、いったいどれほどかかるやら。
そんな大事な資金繰り表ですが、私がお邪魔する企業の中で、作成しているのは何割くらいかといいますと…。
資金繰り表を作成しているのは1割以下
『資金繰り表をつくっていますか?』
これは私が企業の『経営診断』をする際、必ずする質問の1つです。
経営診断の依頼が来る場合、たいていは金融機関が依頼主です。
そして診断される企業は、追加融資をしてほしい企業、そして金融機関にすると貸出に懸念のある企業です。
ちなみに、借入の目的は設備投資ではなく、運転資金であることが多いです。
(設備投資=積極的な融資活用、という案件はほぼありません)。
更に言うならば、『運転資金を借りたい』という案件にも関わらず、その融資額の妥当性を知る為の資金繰り表(もしくは経営計画)は作成していません。
資金繰り表を作成していてる企業さんは、私の経験上1割以下です。
これじゃ、金融機関は安心してお金を貸せませんよね。
裏を返せば、自分の会社が資金繰り表を作成している1割になることができれば、それだけで他社より抜きん出ますし、金融機関の評価も上がります。
計画はどうせ変わるから
以前、金融機関から借入が増えている企業の診断を依頼されました。
この企業は、資金繰り表を作っていませんでした。9割の方ですね。
『資金繰り表』ってなんですか?
という状態ですが、知らないのは仕方ないです。
私は、この方に資金繰り表の目的や作り方を説明しました。
もちろん書式と記入例をお渡しして先方に作成をお勧めしました。
『毎月の資金不安をなくすために、6か月先くらいまでの資金繰り表を作りましょう』
『これがあると、自社の現金過不足が分かります。その上金融機関は融資審査の参考にしますし、良い印象を与えられますよ』
それに対して帰ってきた言葉がこれです。
『計画はどうせ変わるから』
その場には金融機関の人はいませんでしたが、聞かれなくてよかったです。
とても借り入れが増えている会社とは思えません。
もう一度、私が出来る限り懇切丁寧にその意味合いを説明し、先方は『作成する』という意思表示までは行いました。
初めてのこと、面倒なこと、でもやらなければならないことをやってもらうのも、私の大切な仕事の1つです。
ちなみに、その後この企業さん(建設関係でした)は、経理担当者が毎月の初めにしっかり資金繰り表を作ってくださっています。
しかも、資金不足の懸念のある月が分かるので、それまでに売掛回収を進めるようになりました。
『計画はどうせ変わるから』といっていた状態からはワンランクあがりましたね。
おまけ お勧めの資金繰り表
私が初めて資金繰り表を作る方にお勧めしている書式はこちらです。
簡単な書式ですので、作成するにも挫折しにくいので、お勧めしています。
資金繰り表(簡易版):日本政策金融公庫
https://www.jfc.go.jp/n/service/xls/data1_190507.xls
作成手順及び記載例(簡易版):日本政策金融公庫
https://www.jfc.go.jp/n/service/xls/data3_190507.xls
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