簡単そうで、なかなか出来ない顧客視点
私は中小企業診断士の資格を持っていて経営コンサルタントの仕事をしています。
仕事がら、家族で食事に行ってもついついお店の改善点に目が行ってしまいます。それを口に出すことは無いのですが、先日こんな惜しいお店がありました。
お勧めメニューはコレ!
お昼を食べに行ったパスタのお店で、ランチメニューを見ていました。
4つほどパスタが並んでいたのですが、そのうちひとつが「店長お勧め」になっていました。
うーん、確かに美味しそうです。実際私はこの「店長お勧め」のスパゲッティを選びました。
でもね、店長さん。
お勧めの理由が全く書いていないのですよ…。
顧客視点で考えれば、アプローチは変わる
このスパゲッティ(クリーム明太子なんですけどね)をお勧めするには、それなりの理由があるはずです。
例えばこんな感じです。
当店の人気No.1である(=最も多くのお客から支持されている)
こだわりの材料を使っている(=美味しさがお客から支持されている)
ボリュームがあってお腹いっぱいになる(でも値段は他とあまり変わらない)
そんな理由をお客さんが理解できるように書いてくれると選びやすいんですけどね。
客単価を上げるひと工夫
そして私は、スパゲッティを食べたあとで珈琲が飲みたくなりました。
お店のメニュー『水だし珈琲』を見つけたのですが…、
『水だし珈琲』とだけ書いてありました。お値段550円です。
ちなみに、パスタはサラダとスープがついて1000円ですから、コーヒー500円はお昼代と比べても、決して安くはありません。
さてさて。
水だし珈琲って、どんなコーヒーで、普通のコーヒーと比べてどんな味がするんですかね。
せっかく『こだわりの品』なんですから、お客が買いたくなるような魅力を書いてほしいです(そうですよね)。
そうすればスパゲッティに加えて珈琲も注文がもらえて客単価あがるじゃありませんか。
『水だし珈琲も知らないの…』
と言われてしまえばその通りなのですが…、私の周りでもさほど知っている人が多くありませんでした。
ですので、知らない人がいると思った方が健全な発想だと思います。
お客に必要なのは買う理由
正直、ランチに来て1,500円も払うお客さんですから「ちょっといいものを食べよう」と思ってきています。
ですから『お客が理解できるいいもの』であれば、ちゃんとお金を払うんですよね。
本当に、もったいないです(結局飲みましたけどね、水だし珈琲)。
分かっているけれど自分がやるとなると出来ない
こんな風に書くと「なんでそんな簡単な事ができないの」と思われる方が多いかもしれません。
でも、実際にご自身がやってみると意外とこうしたことは気が付かないものです。
ですから『人の振り見て我が振り直せ』ですよね。
今日、この記事を読んで下さった方は、是非とも我が振り直すきっかけにして頂ければ、書いている私もとても嬉しいです。
私も自分に言い聞かせています。
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